こんにちは
斎藤シーサイド・レディースクリニックの山下です。
私は大阪医科大学附属病院
産婦人科不育症クリニックを担当した15年ほど前より、
不育症の治療として「ピシバニール療法」を行っております。
ピシバニール療法は免疫性不育症の治療に使います。
動物には免疫があります。
カゼ をひいても治りますよね。
これは免疫のおかげです。
その免疫が児を攻撃する ので、
哺乳類 以前の
魚類 ・両生類 ・爬虫類 ・鳥類 は
自己の免疫から子供を守るために体外へ卵として産み出すのです。
しかし哺乳類 は
おなかの中で子供を育てる能力 を獲得しました!
おかげで
自己の体内で児を大きくなるまで安全に育ててから
産み出せるようになりました・・・
ところが、
おかあさんの免疫のバランス
によっては・・・
免疫が胎児を流産させてしまう事がわかってきました。
NK細胞活性が高い
すなわち、
細胞性免疫が強すぎる
とそのような事が起こりやすいようです。
ですので、NK細胞活性検査の値が高い人に対して
(採血の検査です。自費で7000円くらいです。)
このピシバニール療法を行います。
ピシバニール療法を行った場合ですが、
NK細胞活性値が
正常にまで下がる方が8割・
変わらない人が1割・
逆に上がる人が1割くらいです。
値が下がった方は
上手く妊娠が継続できる場合が多いですが、
下がらなかった人の場合は
流産に至る場合があるようです。
他の免疫性不育症の治療には
柴苓湯という漢方薬を用いる方法もあります。
治療法の選択は患者様によくご説明した上で、
極力ご希望に沿う形で行っております。
ご質問のある方はコメントかメッセージで受け付けております。