2PN:PNが2個ある場合
1PN:PNが1個ある場合
3PN:PNが3個以上ある場合
以下のグラフは成熟卵子における媒精方法別でみた受精率です。
妊娠に至るまでには、卵子の成熟度、受精、胚盤胞への到達、良好胚盤胞への発育など様々なハードルがあります。
それらについてのポイントと当院のデータをまとめましたので、今後の治療にお役立ていただければと思います。
採卵後に卵子や精子の状態や過去の履歴を考慮のうえ患者様の希望を聞きc-IVF(精子を卵子に振りかける方法)かICSI(精子を卵子に直接注入する方法)かを決定し、実施致します。
採卵、媒精を行った翌日に精子(雄性)由来と卵子(雌性)由来の前核(PN)の数を確認し受精しているかどうか判断しています。
受精後に細胞分裂が起こる時期の胚を初期胚(採卵日から2~4日後まで)とよび、4~6日後には胚盤胞とよばれる形へと変化していきます。
胚の分類方法として、初期胚期ではVeeck(ヴィ―ク)の分類、胚盤胞期ではGardner(ガードナー)分類を使用します。
胚の状況に応じて、患者様と相談のうえ凍結や移植を行います。
採卵された卵子は、成熟卵子と未成熟卵子とに分かれます。排卵期に採卵するためその多くは成熟卵子となりますが、未成熟であった卵子の場合受精する能力がありません。
成熟か未成熟の確認は、極体と呼ばれる減数分裂のときに出現する小さな細胞の有無で確認します。
以下のグラフは当院における採卵後の成熟卵子と未成熟卵子の割合になります。
以下のグラフは成熟卵子における媒精方法別でみた受精率です。
Veeck(ヴィ―ク)の分類は、分裂細胞形態の均一性やフラグメンテーション(細胞分裂をきれいにしきれなかった残存細胞)の割合によって分類します。
Gardner(ガードナー)分類は以下の方法で分類します。
分類の表記は例えば以下のように『4AA』と示します。
初期胚盤胞
胞胚腔は胚の半分未満
胚盤胞
胞胚腔は胚の半分を超える
完全胚盤胞
胞胚腔は胚を完全に満たす
拡張胚盤胞
胞胚腔が大きくなり、透明帯の菲薄化
孵化胚盤胞
孵化(hatching)を開始
孵化後胚盤胞
胚盤胞が完全に透明帯から脱出
以下のグラフは当院の単一融解胚移植において、胚盤胞分類ごとの着床率と妊娠率を示しています。