んにちは 斎藤シーサイド・レディースクリニック医師の山下です。
今回は「コイツが犯人や!!!」(((( ;°Д°)))) シリーズ パート2です。
他のクリニックから転院されてきた患者様でしたが、まず基本的な検査のチェックとしてヒューナーテストを行いました。
ヒューナーテストとは、100年以上前から行われている由緒正しい不妊症検査です。
なぜ100年前から続いているかというと、もちろん「有用」だからです。
排卵期の夫婦生活後に子宮の入り口の粘液を顕微鏡で見て運動精子がいるかどうか確認する検査です。
子宮頚管粘液は排卵期以外はばい菌が子宮の中に入ってこないように、固くなって栓をしています。
しかし、排卵期の頃は、女性ホルモンの影響で、薄い水飴のように柔らかくのびます。
ところがこの患者様の頸管粘液はまるでグミのようで、顕微鏡で見ても精子が入り込んではなく「ヒューナーテスト不良」でした。
この事を患者様にお伝えすると「前のクリニックでも粘液が固いねって言われました」とのお返事でした。
「頸管粘液が固くってパネェ」状態でしたので、子宮頸管より奥に精子を送り込む人工授精をすることにしました。
人工授精で「ポン!」と妊娠されました。
しかし、排卵期にグミのように固い頸管粘液を見たときは、「排卵期じゃないんじゃないか?」と自分で自分を疑いました。
これもとってもわかりやすい不妊症の原因でした。
全てがこんなにわかりやすければ苦労はないんですがねぇ~